調教の特徴や傾向も!美浦所属厩舎の勝利数ランキングTOP5

競馬予想において大切なのは馬と騎手だけではありません。その馬がどこで管理されて調教されたのかという事を知る為の厩舎もとても大切なのです。厩舎により馬の育成方法が変わり、どのようにその馬を育成するかで能力が変わってくるのです。

という訳でこちらの記事では美浦に属している厩舎の中から、近年(2010年以降)特に勝利数の多い厩舎をランキング形式で発表していきたいと思います。勝利数の多い厩舎、代表的な馬、調教の特徴や傾向をチェックご紹介していきますので、競馬予想の参考にしてみて下さい。

年度別美浦所属厩舎の勝利数トップ5

2010年から2018年までのトータルの成績を発表する前に、まずは2010年から各年で勝利数の多かった美浦所属厩舎を順番にチェックしていきたいと思います。代表的な馬も同時に紹介していきます。

2010年

  1. 藤沢和雄:49勝(重賞2勝)
  2. 二ノ宮敬宇:38勝(重賞4勝)
  3. 堀宣行:36勝(重賞7勝)
  4. 鈴木康弘:35勝(重賞0勝)
  5. 国枝栄:33勝(重賞4勝)

2010年は藤沢さんが美浦所属厩舎ではトップで総合2位に輝きました。1位は栗東の音無厩舎。藤沢厩舎のこの年の勝ち頭はペルーサで3勝をあげるもののG1は勝つ事が出来ませんでした。2位に輝いた二ノ宮厩舎の代表馬はナカヤマフェスタ。この年に初のG1制覇となる宝塚記念を8番人気でありながら制した事で大きな話題になりました。

2011年

  1. 藤沢和雄:44勝(重賞1勝)
  2. 堀宣行:43勝(重賞5勝)
  3. 加藤征弘:39勝(重賞1勝)
  4. 国枝栄:38勝(重賞2勝)
  5. 宗像義忠:34勝(重賞0勝)

2011年の美浦厩舎トップも2010年に引き続き藤沢厩舎。2位に輝いた堀厩舎の2011年代表馬はダークシャドウで、この年は4勝を上げて重賞は2勝、G1レース秋の天皇賞でも2位に輝くなど大きな活躍を見せます。

2012年

  1. 藤沢和雄:50勝(重賞3勝)
  2. 堀宣行:43勝(重賞5勝)
  3. 国枝栄:41勝(重賞2勝)
  4. 尾関知人:36勝(重賞0勝)
  5. 久保田貴士:32勝(重賞0勝)

2012年の美浦厩舎リーディングも藤沢厩舎。2012年の藤沢厩舎の代表馬はルルーシュで、この年G1の1勝を含む4勝を上げます。年末の風物詩である有馬記念にも出走して6番人気と高い人気を得ましたが結果は8着。その後は1勝も上げる事ができないまま引退となりました。

2013年

  1. 藤沢和雄:43勝(重賞1勝)
  2. 堀宣行:38勝(重賞2勝)
  3. 国枝栄:37勝(重賞4勝)
  4. 田村康仁:31勝(重賞0勝)
  5. 大竹正博:29勝(重賞0勝)

2013年も引き続き美浦厩舎のリーディングとなったのは藤沢厩舎。この年に最も活躍した代表馬はレッドスバーダです。2013年は重賞1勝を含む3勝をあげ、通算で7勝、主な戦績は京王杯(G2)制覇という成績を残して2014年に引退となりました。

2014年

  1. 藤沢和雄:53勝(重賞4勝)
  2. 堀宣行:38勝(重賞3勝)
  3. 国枝栄:35勝(重賞6勝)
  4. 二ノ宮敬宇:31勝(重賞1勝)
  5. 加藤征弘:30勝(重賞0勝)

2014年の藤沢厩舎の代表馬はスピルバーグです。G1秋の天皇賞を優勝して2014年だけで2勝を挙げました。ディープインパクトの子供という良血で、通算6勝、獲得賞金も3億円を突破し2015年に引退となった名馬です。

2015年

  1. 堀宣行:51勝(重賞8勝)
  2. 手塚貴久:36勝(重賞2勝)
  3. 尾関知人:35勝(重賞3勝)
  4. 斎藤誠:34勝(重賞2勝)
  5. 藤沢和雄:32勝(重賞2勝)

長年美浦厩舎のリーディングを維持していた藤沢厩舎がついに陥落!変わりにリーディングに輝いたのが堀厩舎で、2015年は51勝&重賞8勝という圧倒的な成績で、栗東厩舎を含めても2015年のトップの成績という結果になりました。堀厩舎躍進の要因となったこの年の代表馬はドゥラメンテ。皐月&ダービーの2勝を含む4勝を2015年だけであげました。

2016年

  1. 藤沢和雄:51勝(重賞5勝)
  2. 堀宣行:44勝(重賞7勝)
  3. 木村哲也:37勝(重賞1勝)
  4. 加藤征弘:37勝(重賞1勝)
  5. 尾関知人:35勝(重賞2勝)

去年は美浦厩舎リーディングの座を譲ったものの1年でその席を奪い返した藤沢厩舎。しかし堀厩舎も去年に引き続き重賞で7勝するなど、良い結果を残しています。2016年藤沢厩舎の代表馬はチェッキーノでこの年だけで重賞1勝を含む3勝を挙げました。堀厩舎の代表馬はモーリスで、香港カップと秋の天皇賞のG1の2勝、他に出走した2レースでも両方とも2着と好成績を残して引退しました。通算成績18戦11勝と圧倒的な結果を残した名馬です。

2017年

  1. 国枝栄:48勝(重賞2勝)
  2. 堀宣行:48勝(重賞5勝)
  3. 藤沢和雄:44勝(重賞6勝)
  4. 斎藤誠:39勝(重賞1勝)
  5. 手塚貴久:38勝(重賞1勝)

重賞2勝ながら国枝厩舎が2017年の美浦厩舎ではリーディングに輝きました。堀厩舎の代表馬はサトノクラウンで2017年は重賞のみに出走して2勝、2着1回と好成績を残して2018年に引退します。藤沢厩舎の代表馬はレイデオロ。2017年はダービー制覇を含む2勝、2着1回という圧倒的な成績を残しました。

2018年

  1. 藤沢和雄:52勝(重賞7勝)
  2. 木村哲也:48勝(重賞4勝)
  3. 国枝栄:45勝(重賞7勝)
  4. 田村康仁:37勝(重賞6勝)
  5. 加藤征弘:34勝(重賞2勝)

2018年に最も注目すべき美浦所属厩舎は国枝厩舎です。代表馬はアーモンドアイ。2018年に出走したレースは全勝で5勝。牝馬3冠を果たし初の古馬との戦いとなったジャパンカップでは世界レコードを叩き出すなど日本の競馬界を席巻しました。1位に輝いた藤沢厩舎は去年に引き続きレイデオロが2勝するなど好成績を残しています。

2010年以降で最も勝利した美浦所属厩舎

近年(2010年~2018年)の美浦所属厩舎の勝利数トップ5は以下のようになります。

  1. 藤沢和雄:418勝、重賞31勝
  2. 堀宣行:342勝、重賞42勝
  3. 国枝栄:276勝、重賞21勝
  4. 加藤征弘:140勝、重賞4勝
  5. 尾関知人:106勝、重賞5勝

最も勝利数が多かった美浦所属は藤沢厩舎、重賞勝利数が最も多かったのは堀厩舎という結果になりました。以下で美浦厩舎の中でも常に上位に位置するトップ3厩舎の調教の特徴や傾向を説明していきたいと思います。

馬なり主体の藤沢厩舎

藤沢和雄さんは1995年から2009年までの間で11回のJRA賞最多勝利調教師を獲得し、2010年以降の成績も美浦所属厩舎ではトップという、長年トップ調教師として君臨している超大物です。藤沢さんの調教手法は「馬なり主体」「速い時計を出さない」という点に特徴があります。馬に負担をかけないという事に重点を置いているという事になります。

馬に対する愛も深く、シンコウエルメスという良血馬が追い切りの際に骨折をした際、普通であれば安楽死の処置をとられる程の重賞であったものの藤沢は何とか助けて欲しいと獣医師に懇願。手術が終わり無事に完治し繁殖牝馬となり、ディーマジェスティを輩出するなど活躍しました。「あの馬の血統が花開くとは」と感慨深く言ったと言います。

数多くのG1を勝利し、数多くの名馬を調教している事でも知られています。以下で藤沢が調教した名馬の一部を紹介していきましょう。

  • タイキシャトル
  • スティンガー
  • ダイヤモンドビコー
  • シンボリクリスエス
  • ゼンノロブロイ
  • レイデオロ
  • グランアレグリア

レイデオロやソウルスターリングなど2歳から活躍する名馬を輩出する事でも知られています。ゆったりとした馬の使い方など独自性の多い厩舎カラーで、藤沢厩舎のファンだという方が多くいる事も納得です。

東ナンバー1の呼び声高い堀厩舎

マイル路線で活躍したモーリス、国内のみならず香港でも結果を残したサトノクラウン、2冠馬ドゥラメンテなどの名馬を輩出してきた堀厩舎。出走スタイルは一発必中勝利。勝率と連対率が高いのが特徴で、2011年にJRA賞最高勝率調教師を受賞、2015年にはJRA賞最多勝利調教師とJRA賞最高勝率調教師の2冠を達成しています。

馬の育成や適正を見極める力は東でナンバー1と言われていて、特に馬の課題を克服する為の仕上げの良さにおいては右に出るものはいないと言われています。レース期間の調教方針は平場、重賞を問わず、土曜出走馬は「水曜追い」、日曜出走馬は「木曜追い」に限定しています。直前追い切りは南馬場ウッドコースの「4F追い」に特化して、実戦を想定して瞬発力強化を図ります。調教の負荷を高める場合は坂路での週末追いで調整を行うという方針を貫いています。

  • リアルインパクト
  • サトノクラウン
  • モーリス
  • ドゥラメンテ
  • アルバート

ここ最近は特に香港の大レースに強いのが特徴で、モーリス、サトノクラウン、ネオリアリズムなど、香港の大レースで勝利経験のある馬を沢山調教している事で知られています。

アーモンドアイを育てた国枝厩舎

2001年以降は常に成績が上位に安定している美浦所属厩舎の中では際立っている存在。2010年にアパパネで牝馬三冠を獲得、2018年にアーモンドアイで自身二度目の牝馬三冠を獲得。JRAの調教師が三冠を複数回獲得するのは史上初という快挙を成し遂げました。

現在のJRAは西高東低。栗東が強く美浦が弱いという現状もあり、常々「栗東に移させてくれ」「美浦の坂路を栗東と同じにしてくれ」と主張している事で知られています。また一流ジョッキーの起用が多く、最近ではルメール騎手を騎手に起用するケースが増えてきています。

国枝厩舎の競走馬の特徴は逃げと先行馬が強く、後方からの馬が馬券に絡みにくいという特徴があります。更に2~4歳馬で活躍するケースが多く、5歳馬以降はあまり活躍できないというデータも残されています。得意なのは500万下で不得意なのはG3というデータも残っているので競馬予想の参考にしてみて下さい。

  • ブラックホーク
  • マツリダゴッホ
  • アパパネ
  • アーモンドアイ

日本生産馬初の凱旋門制覇が期待されていたアーモンドアイは登録を回避。現役最強馬の呼び声高いアーモンドアイを調教したというだけで、国枝調教師の手腕は分かるかと思います。

まとめ

美浦所属厩舎の勝利数ランキングと、常に上位を維持しているトップ調教師の特徴や傾向についても紹介させて頂きました。競馬通の人は厩舎を見てどの馬を購入するか決める所もあり、馬の成長に欠かせない厩舎で過ごす時間はとても大切です。良血で才能がある馬でも、厩舎で効率的かつ良いトレーニングができなければ大成する事はありませんので、厩舎は競馬予想においてとても大切な要素なのです。厩舎を見る時の参考に是非こちらの記事が役立てば幸いです!